「信用」とは間違いのない実績の積み重ね
例え話です。
私が相手に初めて水を差し出しました。
相手は、慎重に飲みましたが美味しかったようでした。
同じ相手に、次の機会にもお水を差し出しました。
やはり慎重に飲みました。
そんなことが20回くらい続いたら、私の差し出す水をもう普通に飲むようになりました。
「信用」とはこのように、相手が期待する実績を積み重ねていき、その確かな実績がそのまま「信用」の厚さにつながります。
とくに、お金がからむ取引などのような場合、「信用」は大変に重要で、「信用」があれば先に品物を受け取ることができ、代金は事後の支払いとすることも可能になります。
そうやって積み上げた「信用」ですが、100回目に塩水を出してしまいました。
すると、101回目の時に相手はもう、私の差し出す水を飲みませんでした。
そのように、「信用」がなくなると、品物は代金と引き換えが条件になってしまいます。
99回、出したお水は無条件に飲んでいただけたのに、100回目に塩水を出すと101回目からはもう飲んでいただけなくなる。
「信用」とはそういうものです。
一度、相手からの「信用」を失うと、以前のような状態に戻すことは難しく、戻すことができたとしても、また同じような間違いが起きるのではと警戒心が働き、時間がかかることになります。
相手からの大切な「信用」を失わないためには、間違いのない実績を積み上げていく必要があります。
「信用」は「支払い能力」
「信用」が商取引などでの「支払い能力」という意味では、初めて会う方との取引などの「信用」はどうでしょうか。
銀行などでお金を借りる場合には、どのようにして相手に「信用=支払(返済)能力」があるかを判断するのでしょうか。
相手が会社の場合には、過去からの「決算書」を見ればおよその「返済能力」は判断がつきます。
また、そのような「信用」を調査する会社もあります。
相手が住宅ローンの借り入れやクレジットカードを作るなどの個人の場合には収入の明細から判断ができます。
「信用」を英語でクレジット(credit)と言いますね。
このように「支払い能力」という意味での「信用」は、実績を数値化したものからある程度判断できるし、おもにビジネスの世界での相対の関係で、より円滑に取引を行うために必要なもの、ということになります。
「信用」とは、過去から積み上げてきた確かな実績の上にあるものなので、相手からの「信用」を得続けるためには、相手にとっての良好な関係を維持していかなければいけないのです。
友人とかほかの人との人間関係で大切な「信頼」とは少し違います。
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