脳について
脳については,重量は全身の2%程度で,酸素を25%,ブドウ糖を20%消費することはよく知られています。
脳は非常に多くの血液と酸素を必要とし、その量は心臓から全身に送られる血液の約20%に相当するといわれています。
都市伝説的には、潜在能力の5%~10%しか使っていないという説もあります。
人の身体のなかで、心臓とともに大切な脳は、生命維持に関わる機能や本能を制御したり、記憶、思考、感覚、感情、運動などをコントロールしています。
大変に大切な臓器なので、外部からの衝撃などで損傷しないように、また病気など身体の変調によって障害が起きないように守らなければいけませんが、脳自身にも自己防御システムがあり、強いストレスを感じている状況でそれへの対応を考えようとすると、思考能力の限度を超えてしまい、正常な判断ができなくなったり、思考そのものを停止しようという作用が働いてしまいます。
脳のコンデション
大切な脳を適切なコンデションに保つためには、体調管理はもちろんですが、行動やその結果の受け止め方にも気を配り、脳、つまり自分自身を追い込まないようにして、脳に過度な負荷をかけないように努めなければなりません。
身体の健康とともに健全な行動を心がけることが、脳のコンデションを正常に維持することにつながります。
脳の成長
人間は10歳以上になると、脳は脳神経の結合を止めて成長にブレーキをかけ、必要以上に脳が活発にならないようにして老化を遅らせるという自己防衛をするとのことです。
しかし、その状態でも楽器を演奏すると聴覚や運動細胞などが活発になるというミエリン化で脳は成長をし続けるらしいので。ボケ防止に楽器を演奏するというのは効果があることになりますね。
脳の適切な学習時期
「人間の脳には学習するのに適切な時期があり、その時期を過ぎると学習が非常に困難になってしまう」という臨界期という考え方があって絶対音感などは、外部からの音などの刺激を受けて機能的、構造的に変化を起こす6歳までの臨界期が適しているとされ、聴覚の臨界期は2歳~5歳、言語能力は9歳くらいまで、運動能力は4歳くらいまでが臨界期と言われています。
生まれてから幼児期までは、目が見えなかったり、十分ではない知識を味覚、聴覚、臭覚をフルに発揮して敵・味方、毒・無害などを判断し、自分の安全を守るために徐々に生きていくのに必要な能力を高めていくのです。
そして、大人になって、視覚が発達し、知識がついてくるにつれてほかの感覚は手を抜き、知識などに大きく依存してしまい、子どもの頃には鋭かった味覚や観察力に代わって判断のベースが知識になってしまいます。
その結果、見えているはずのものが見えなくなったり、これはこうなっているに違いない、とする先入観や誤った知識で判断を間違えてしまうのです。
そして、思い込みから目の錯覚を起こして、トリックアートやだまし絵に引っかかってしまいます。
ただ、左右の視力が違っても、より見える方の視力で見えにくい視力の部分を知識などで補って、両目では全体をバランスよく見ることができる、というメリットもあります。
人工知能(AI)
人工知能として、いまや人間の脳の判断能力に迫る、いや超えてしまったかも知れないほど進歩したAIの技術ですが、世の中全体の知的活動には大きく貢献して、生活を一変させ、これからもさらに進歩を続けると期待されるものの、もちろん個人個人の身体についているわけではないので内臓などの管理や感覚、感情のコントロールはできず、直接的にAIの恩恵は感じていませんが、AIは眼の錯覚などは起こすのでしょうか。
私の脳
一人に一つ、必ずついている脳は何をするにも、これまで大変お世話になってきたし、これからも助けていただくことになります。
時には間違えた判断や情報発信で苦労をすることもありましたし、もう少し高性能であったら、などと願ったこともありましたが、精いっぱい頑張ってくれたこともあるし、楽しい思い出だけを詰め込んできたわけではないので感謝しているのですが、自分自身は付いている脳とセットになって人格や個性を含めて自分らしさとなってこれまでを過ごしてきたので、これからもじょうずに使いこなしたり、助けていただいたりして付き合っていかなければなりませんね。
勉強や勤労に励んでいる時にはたくさんの知識や経験を詰め込んで、それらを使いながら元気に活動をしますが、その時期が過ぎると脳もお役ご免とばかりに能力・機能を低下させていきます。
とりわけ、記憶機能は、個人差はあるものの、おとろえを実感するものです。
それは脳全体の衰退のサインですから、外出やお付き合いなどで適度な刺激を与えながら、いずれは衰退していく脳の機能のスピードを遅くする努力が必要です。
元気に動く脳の力を借りないと、楽しい毎日を送ることは難しいですから。
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