第101話 好きなこと

考え方が変われば生き方も変わります
悩むことで心を傷つけるより、頭を使って考え、違う生き方を試してみませんか

好きなことって

「好きなこと」をやって生きていきたいと願ったり、親や友人から「好きなこと」をやればいい、などと助言や励ましの言葉を言われますが、「好きなこと」ってなんでしょう。

このブログの第一回目の「人生とは」で書きましたが、『「人生」とは、「与えられた時間」を、「誰か」と、「何か」をして「生きる」こと』とし、そして『素敵な人生とは「一緒にいたい人」と「やりたいこと」をして過ごす時間が多いほど素敵な人生』と思えるでしょう。

逆に、『つまらない人生とは「一緒にいたくない人」と「やりたくないこと」をして過ごす時間が多ければ多いほど楽しくない人生』になってしまうでしょう、と書きました。

さらに、『第12話 やっていることは「好きなこと」』でお話ししましたが、昔ラジオの公開番組であの長嶋茂雄さんが一般の方と座談会をしている様子が放送されるのを聴いていました。

最後に、一般の方から質問がありました。「なぜ長嶋さんは野球を続けることができたのですか。」

それに対して長嶋さんは、「野球が好きだったからです。人は、やっていることは好きなことなんです。イヤなことはやりませんから。」と答えました。

すると一般の方から「私は仕事をイヤイヤやっているのですけれど。」と、さらに発言があったところすぐに長嶋さんが答えました。

「それは、あなたはイヤイヤやることが好きなんです。」と。

それを聴いて私は、長嶋さんはまさに天才だと思いました。

そうですよね、本当にイヤなことだったらやらないし、やることを避ける工夫をしますよね。

好きなことに出会う

しかし、「好きなこと」というのは、本能や欲望のおもむくままに、勝手気ままにやることではないですよね。

「好きなこと」というのは、「やりたいこと」「一度はやってみたいこと」「やり続けていたいこと」などと同じでしょうか。

仕事や趣味で「やりたいこと」をやろうとしても、どこにどんな仕事や趣味の対象となるものがあるかは分からないですよね。

最初は興味や関心のある業種や会社に飛び込んだとしても、その中にはたくさんの具体的な種類の仕事があって、おそらくそのなかの一つが「やりたかった」仕事だと思うのですが、希望どおりにその会社に入社できたとしても望んだ仕事を担当できるかどうかはわかりません。

あのような業種の仕事がしたい、あの会社の社員になりたい、あの業界で活躍したい、と願っても必ずしも思い通りになることはなく、会社での仕事の場合、担当する仕事の多くは会社の都合で「やらされる」ことです。

同じやらされるのだったら、自分の能力や適性を試すくらいに一生懸命にやってみる、というのはどうでしょうか。

あまり具体的なイメージがなく、就職先を選んだ場合、たくさんの「やらされる」があって、それらを一生懸命にこなしていると、もしかしてこの仕事は自分に向いているかもしれない、と思える仕事に出会えることがあります。

また、同じ会社で勤め続けるのならば、最初に望んだ仕事に就かなくても、“やらされる”をこなして経験を積むことで、社内にいろいろな仕事を担当する人がいることを理解することができ、いつか望む仕事に就いたときにその経験はきっと生かされ、仕事の進め方に深みが増して、その仕事を本当に好きになる可能性があります。

その仕事を、その会社で続けるか、ほかの方法で続けるかの選択はありますが、この仕事なら自分を生かすことができて、夢中になって一生懸命にやることができるし、処遇などにかかわらず、やっている自分に納得ができるという仕事が「好きなこと」ということになるのではないでしょうか。

サッカーや野球、バンドをやりたいと思っても、それぞれには違う役割を担うプレイヤーがいて、みんなが自分の役割を果たすことで、チーム全体の所期の目標を達成することができるので、自分はどの役割を通じてそれらをやりたのかを考えなければなりません。

一人で絵を描いたり、何かを作ったりするのが好きで、やっているだけで楽しいし、それだけでいい、という場合もありますが、やがては作り上げたものを誰かから評価されたいと思うようになるでしょう。

やってみてわかる

好きになったことのきっかけは、誰かにやらされたり、紹介されたり、勧められる場合が多いですね。

誰かがやっている様子を見たり、聞いたりして、やりたいことや好きなことが事前に分かっていて、それを始める場合もあるかも知れないけれど、ほとんどの場合は何かのきっかけがあってそれを始め、やっていくうちに好きになっていくのではないでしょうか。

実際にやって見なければそれが自分にとって本当にやりたかったことや好きなことかどうかが分からないし、やりたかった、好きだと思ってやり始めたら思ったほど満足が得られなかったという場合もありますよね。

これはやってみたら意外と面白い、とか夢中になれるので自分に向いているかも知れないと思うこともあり、外から見ているだけだったり、やっていることを想像しただけでなく、実際にやってみなければわからないことがほとんどですよね。

やっていくうちにもしそのことが好きになった場合に、なぜそれが好きになったかの理由を考えると自分自身に納得ができて、そのことも長続きできるでしょう。

考えられる理由として、やることの面白さが分かる、やっていくうちに自分の能力が向上する気がして将来の自分が想像できる、興味があり好奇心が満たされて幸せを感じる、それをやっている自分が好きで自分らしさが出ている気がする、そのことが誰かのためになっていることが分かる、次々に工夫が思いついて夢中になる、これなら他人(ひと)よりじょうずになれる気がして成長していく自分を感じる、一緒にやっていく仲間と気が合う、好きなことをしているとそれに没頭でき、時間が経つのを忘れる、などでしょうか。

そうして好きなこと、やりたいことになっていくのでしょう。

やりたくないこと

逆に、「やりたくないこと」「イヤなこと」というのはどんなことでしょう。

やっていることに納得ができないこと、ということになりますね。

なぜ納得ができないのかその考えられる理由は、性に合わない、興味がない、やり続けていてもうまくならない、上達しそうもない、高い評価や収入を得ることができない、苦労と成果のバランスが悪い、他人(ひと)のためになるわけではない、そんなことをしている自分が嫌い、などで結果を求める場合が多いですね。

もちろん、公序良俗に反することや法律に触れることはしてはいけませんが、頼まれたり、指示を受けたりしてもやりたくないことやイヤなことはありますよね。

やりたくないことやイヤなことは、できれば避けたいですがどうしてもやらなくてはいけない状況になった場合でも、イヤイヤやったり、手を抜いたりしたら求められている結果を出すことは難しく、結果、評価を落とすことにもなりかねないので、やらなければならない場合には仕方がないと割り切って一生懸命にやって、できるだけの成果を上げられるようにするとか、やりたくないことをどうしてもやらなくてはならない場合にはそれを楽しむ工夫とか、やることがいい経験になるという考え方をするといいかも知れません。

好きなことは納得できる

イヤなことがあるから楽しいことがあるとその喜びが分かって、ありがたみが増すし、毎日、いつも楽しいことばかりでは、楽しさのありがたみが分からなります。

好きなことというのは必ずしも一つだけというわけではなく、例えば仕事ならこういう仕事、趣味ならばあれとこれとか、いくつもあってもいいわけだし、さらには生き方のようなものであれば、花を見ることとかおいしものを食べることとか、他人(ひと)のために何かをすることとかというのも好きならばそれらを楽しみにしていくというのもあるでしょう。

さらには、結婚をしているのならパートナーや子供たちの笑顔を見ることというのもあるかも知れません。独身の場合でも親が喜ぶ姿が見たいというのもあるでしょう。

いずれにしても、家族のためになるのなら好きとか嫌いではなく、なんでもできるということかも知れないし、たとえ趣味であってもそれは自分自身が元気でいてみんなのためになりたいというための方策であって、元気で家族のために頑張れるためという理解もできるかも知れません。

自分が元気でいることが周りの人に喜んでもらえるとうれしいですよね。

好きなことというのは、やっている自分に納得ができるというのが大切な要素ですね。

羽澤 幸成

学生時代の県人会幹事長として、のちに大活躍される国会、県会、市会の議員の方や役所の方、趣味の音楽活動を通じて芸能の世界で生きている方など多くの人たちに接し、社会人になってから海外進出など多くのプロジェクトを軌道に乗せ、その分野の専門の方たちとも知り合い、いくつかの新しいことにもチャレンジして、早期退職後の企業信用調査の仕事では、それまでの大きな会社の人たちとは違う中小企業や個人事業の方たちとお会いし、いまは地域コミュニティ活動を通じて地域の方たちと交流活動をしています。
それらのキャリアを通じて、たくさんの経験をし、外国の方も含め多くの人たちに出会い、楽しいことばかりでなく、いやな思いもたびたびして、いろいろなことを学びました。
それぞれの世界で、多くの人たちが作る人間模様のなかで、うまくいっている人やそうでない人もいて、能力以外に考え方が違うのだ、と感じました。
人それぞれ考え方が違うので、当然に生き方も異なり、一緒に仕事や生活をしながら、なぜ、そうするのかを考えることの繰り返しで対応しながらも、自分の信念は曲げずに生きてきたので、心を痛めて悩んでいる人に、こうは考えられないかな、と頭を使って苦境を打開するキッカケになってくれればと思っています。

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生き方の考え方

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