第42話 ウェルビーイング

考え方が変われば生き方も変わります
悩むことで心を傷つけるより、頭を使って考え、違う生き方を試してみませんか

「ウェルビーイング」は「幸福」

「ウェルビーイング」という言葉が最近注目されています。

すでに聞いたことがある、という人もいると思いますが、どういう状態を意味するのでしょうか。

「ウェルビーイング(well-being)」を日本語に直訳すると「良好な状態」ということですが、身体的や精神的な健康状態だけでなく、自己実現ができる環境が整っていることや自律的に仕事に取り組める状態にある、ということで「幸福」に近い概念かも知れません。

世界保健機関憲章では、「健康とは、単に疾病がない状態ということではなく、肉体的、精神的、そして社会的に、完全に満たされた状態にある」とするなかで「ウェルビーイング」を使用しています

つまり、「人が前向きに生きていこうとするのに、肉体的に、精神的に、障害がない」状態で、その意味では「幸福」であると理解できます。

「幸福」の具体的な状態

「健康」で「幸福」な状態である「ウェルビーイング」は、具体的にはどのような状態なのでしょうか。

大きいテーマなので世界中で提案されていますが、主なものに「人生に意義や目的を見出していて、人との良好な関係を持ちながら、前向きに何かに没頭して、達成感が得られる」状態が「ウェルビーイング」とする考え方や、「経済的に満足していて、心身ともに健康で、人とも地域社会とも良好につながっていて、自分が選択したキャリアを積んでいる」状態が「ウェルビーイング」とする考え方などがあります。

「幸福」を感じる

人が生きていくうえで、望ましい環境や生き方でもある「ウェルビーイング」は、どうすれば感じることができるのでしょうか。

「やってみよう」というやりがいや、自己実現、自分の成長を感じていると幸福度が高く、逆に、やらされ感ややる気がない、といった人は幸福度が低い傾向となるようです。

多様な、親切な友人を持ち、良好なつながりの社会やコミュニティに参加して、感謝の気持ちを持っている人は幸福度が高く、逆に、孤独感は幸福度を下げるそうです。

なんとかなる、と前向きに、楽観的に、細かいことは気にしないで、リスクを取って不確実なことにチャレンジし、イノベーションを起こそうとする人は幸福度が高いそうです。

ありのままに、を受け入れ、自分軸を持って我が道を行く、という人は幸福度が高く、人と自分を比べ過ぎる人は幸福度が低い傾向があるそうです。

「幸福」と身体や心の健康

このような高い幸福度を感じている人は、そうでない人に比べて寿命が7~10年長いという研究結果があります。

また、幸福度を感じている人は免疫力が高く、健康であるという傾向から、「健康に気をつける」ように「幸せに気をつける」時代がやってきたといえます。

さらに、幸福度を感じている心の状態にあれば、人は他人に優しくなれ、創造性が高まり、生産性が高まるなどの効果が知られています。

逆の因果もあって、他人に優しい、創造性・生産性が高い人は幸せになることから、幸福度は原因にも結果にもなると言われています。

「幸福」を感じる生活スタイル

やはり、幸福度を感じるためには日常の生活スタイルが大切ですね。

動かないで家のなかに閉じこもっていると、過去のことを思い出してくよくよ後悔したり、将来のことが心配であれこれ悩んだりして、心が休まらないことも増えてしまいます。

一方、身体を動かすと、毎日の雑念から解放されて、ストレスが軽くなるし、外に出て自然のなかにいると五感が刺激され、自分感覚を取り戻すことができます。

最近の研究から、有酸素運動を続けている人はうつ病にかかりにくいことがわかっているそうです。

逆に、うつ病などの精神的に不調に陥ったときに、運動をすると症状が軽くなると言われ、理由は、不安を和らげるセロトニンが増えるからだという説や、脳内の快感物質であるエンドルフィンが増えるからだという説があります。

心理的には、日常生活から離れると心の切り替えができるかもしれないし、ほかの人と交流することで孤独感が癒されるのかも知れません。

そう考えると、がんばって運動することで、手足や内臓、脳を活性化させ、同じように前向きな考えの人たちと一緒に活動し、達成感や見たり聞いたり味わったりなどで五感で感動を実感すること、それができる環境にいること、などが人が生きていくのに幸福度を高める秘訣なのですね。

それって、どれだけ難しいのでしょうか。

個性や性格でそんな生活を難なく、自然に送っている人をたくさん知っていますから、幸福度を感じることができる人はもともとそういう性格、そういう力を持っている、ということになるのでしょうか。

少し努力をしないとそのような生活を送るのが難しい、という人も何かのきっかけで考え方が変わったり、影響力の強い人に出会ったりで、その後は幸福度を感じることができる生活に切り替えられますね。

いずれにしても、無理のないところでいくことが一番ですね。

羽澤 幸成

学生時代の県人会幹事長として、のちに大活躍される国会、県会、市会の議員の方や役所の方、趣味の音楽活動を通じて芸能の世界で生きている方など多くの人たちに接し、社会人になってから海外進出など多くのプロジェクトを軌道に乗せ、その分野の専門の方たちとも知り合い、いくつかの新しいことにもチャレンジして、早期退職後の企業信用調査の仕事では、それまでの大きな会社の人たちとは違う中小企業や個人事業の方たちとお会いし、いまは地域コミュニティ活動を通じて地域の方たちと交流活動をしています。
それらのキャリアを通じて、たくさんの経験をし、外国の方も含め多くの人たちに出会い、楽しいことばかりでなく、いやな思いもたびたびして、いろいろなことを学びました。
それぞれの世界で、多くの人たちが作る人間模様のなかで、うまくいっている人やそうでない人もいて、能力以外に考え方が違うのだ、と感じました。
人それぞれ考え方が違うので、当然に生き方も異なり、一緒に仕事や生活をしながら、なぜ、そうするのかを考えることの繰り返しで対応しながらも、自分の信念は曲げずに生きてきたので、心を痛めて悩んでいる人に、こうは考えられないかな、と頭を使って苦境を打開するキッカケになってくれればと思っています。

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