第53話 そのうち・いつか・誰かが

考え方が変われば生き方も変わります
悩むことで心を傷つけるより、頭を使って考え、違う生き方を試してみませんか

「やらない」と同じこと

ある会合で、イベントの企画や業務改善計画などの話しの結論が「そのうち・いつか・きっと・誰かが・なんとか」で終わった場合は、そのイベントや改善計画は実行されないことが多いです。

イベントの企画や業務改善計画で、その具体的な内容はもちろん、責任者や担当者、スケジュール、費用などの予算が決められずに「そのうち・いつか・きっと・誰かが・なんとか」となった場合は、「やらない」と同じ意味です。

イベントや改善計画に限らず、何かをやろうとした時に、せめて責任者と担当者は決めなければいけません。

英語で「Everybody’s work is nobody’s work」という慣用句があり、意味は「みんなの仕事は、誰の仕事でもない(誰もやらない)」ということです。

日本でも、「そのうちとお化けは出たことがない」と言われていますから、「そのうち」という結論で終わったら、それは実現しない、ということでしょう。

誰かに何かの件で相談し、支援をお願いしてその時の返事が「そのうちに」の場合は、「少なくても、いまはやる気がない」ということなので、その時点では支援を取り付けたことにはなっていません。

「そのうち・いつか」や「誰かが・みんなで」というように、スケジュールや責任者が決まっていないことは、「自分がやらなくても誰かがやるだろう」と他人に依存、期待してしまって、積極的に自分から手を出す、とか具体的な内容を提案するということにちゅうちょすることもあって、実行への手がかりができずにスタートを切れない状態のままになってしまいます。

どんなことでも、グループで何かをやろうとする場合には、「いつまでに・誰がやる」ということは決めておく必要があります。

最近の傾向として、そのようにグループの先頭に立ち、責任者やマネジメントをしてグループをまとめる役割を敬遠する人が増えています。

会社でもグループのリーダーの職を辞退したり、町内会やPTAなどの任意団体でも、役職に就くことを避けるために、任意団体そのものに入らないという人もいます。

理由は、グループをまとめる際にメンバーからいろいろな意見や不満が出るので、それへの対応が煩わしいとか、何かをまとめて実行して、万が一予想した結果が出なかった場合に責任を取りたくない、ということなどからでしょう。

実現したいのなら

会社もグループも、その人を見込んで取りまとめ役を依頼するわけですから、その人が活躍できるようにサポートをする姿勢を示すことが必要で、間違えても、足を引っ張ったり、その人に任せきりの放置した状態を作ることは避けなければいけません。

会社組織の場合は、それぞれの業務の担当部署があるので、部署のリーダーは内部の業務のとりまとめのほかに、部署間の調整なども行わなければなりません。

会社全体の方向性に担当部署内を取りまとめるのがリーダーの役割ですが、町内会やPTAなどの場合は、おもに内部の事情のとりまとめや分担する役割の担当者決めやそれぞれのスケジュールなどの調整作業になります。

会社の場合は、やるべきことが決まっているので、比較的理詰めで調整ができるのですが、町内会やPTAなどの場合は、個人の都合が優先される場合が多いので、取りまとめ方は会社の場合と違って難しいかも知れません。

なかなか、好きで取りまとめ役を買って出る人は少なく、どちらかというとやっていただくわけですから、メンバーの人たちの協力は必要不可欠ですね。

会社のように、利益の追求、どうすればやどちらの案がより利益を多く生むかの選択、という目標が明確でない町内会やPTAなどの任意団体のこれからの方針や何かの対策を決める場合だからこそ、「いつまでに・誰がやる」をきちんと決め、その実現に向けてメンバー全員が協力をしなければ、いつまでたっても何も変わることはないでしょう。

羽澤 幸成

学生時代の県人会幹事長として、のちに大活躍される国会、県会、市会の議員の方や役所の方、趣味の音楽活動を通じて芸能の世界で生きている方など多くの人たちに接し、社会人になってから海外進出など多くのプロジェクトを軌道に乗せ、その分野の専門の方たちとも知り合い、いくつかの新しいことにもチャレンジして、早期退職後の企業信用調査の仕事では、それまでの大きな会社の人たちとは違う中小企業や個人事業の方たちとお会いし、いまは地域コミュニティ活動を通じて地域の方たちと交流活動をしています。
それらのキャリアを通じて、たくさんの経験をし、外国の方も含め多くの人たちに出会い、楽しいことばかりでなく、いやな思いもたびたびして、いろいろなことを学びました。
それぞれの世界で、多くの人たちが作る人間模様のなかで、うまくいっている人やそうでない人もいて、能力以外に考え方が違うのだ、と感じました。
人それぞれ考え方が違うので、当然に生き方も異なり、一緒に仕事や生活をしながら、なぜ、そうするのかを考えることの繰り返しで対応しながらも、自分の信念は曲げずに生きてきたので、心を痛めて悩んでいる人に、こうは考えられないかな、と頭を使って苦境を打開するキッカケになってくれればと思っています。

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