第63話 「やる気」って

考え方が変われば生き方も変わります
悩むことで心を傷つけるより、頭を使って考え、違う生き方を試してみませんか

「やる気」がある状態

「よしっ、やるぞ」という気持ちがわいた時に、自分自身の問題として、仕事に対してや勉強に対してなどに「やる気」が起きます。

また、同じように仕事や勉強などに対しては、身近な人たち、一緒に働く部下や世話を焼いている子どもたちなどに「やる気」を求めたりします。

「やる気」とは「進んで物事を成し遂げようとする気持ちや欲求」のことで、「やる気」があると、人は目標や課題に対して積極的に取り組み、それを達成のために行動することができます。

「やる気」がある状態は、絶対に達成したい目標がある時などで、ゴールに向けて達成のための詳細な、具体的な計画を立てたり、努力が持続できるなど、達成したい目標に積極的に向き合っている状態と言え、「やる気」は活力を生み、生きるエネルギーにもなっています。

モチベーション

「やる気」のきっかけはモチベーション、つまり「動機付け」や「物事を行う理由」など行動するためのきっかけということで、進んで物事を成し遂げようとする気持ちの「やる気」は、モチベーションによって生み出されます。

勉強の場合、「やる気」が出るモチベーションは何かといえば、もちろん試験でいい点を取りたい、ということだし、受験であれば目指す学校の入学試験に合格したい、ということでしょう。

では仕事の場合の「やる気」が出るモチベーションは何でしょうか。

与えられたミッションを的確にこなして会社から高い評価を得て、より高い報酬に結び付けたい、とかより条件のいい職位を与えられたい、成果をあげて認められたい、とか希望する職場への異動につなげたい、とかになるのではないでしょうか。

あるいは、与えられたミッションを通じて自己研さんを積み、知識や見識を広めたり、技術、技能を身につけたりでキャリアアップを目指す、というモチベーションもあるかも知れません。

会社での「やる気」

社員全員が「やる気」を持っている会社は素晴らしい会社となりますが、先日の日経新聞に米ギャラップ社の世界各国の仕事への熱意度の調査結果が載っていて、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%で米国の32%と比べて低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだそうです。

半面、企業内に諸問題を生む「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、「やる気のない社員」は70%に達するそうですが、かつては各国から模範的として模倣されてきたビジネスモデルがいつからか、なぜか崩壊してしまったようで、当時は本人の「やる気」とは別の日本的経営管理手法として強烈な「指令と管理」があり、それに従うことが「やる気」としてとらえられていたこともあるのではないでしょうか。

いまは「働き方改革」「コンプライアンス」などという世相に押され、コンピュータの普及や職場環境の改善などもあって社会全体の意識改革が進み、当然にルールも変わって、働く側に求められるのは自主性、主体性、自己管理ということになりますが、そのなかで「やる気」を出して行かなければなりません。

たまに、「やる気」が出ない、とか「仕事が楽しくない」という不満を聞きますが、何に対して不満なのか、原因は何なのかを考えると結局は自分自身で、自分の能力の至らなさに対する場合が多いのではないでしょうか。

そもそも、会社は社員に快適に働けるという職場環境を用意はしていても、仕事の楽しさを感じるかどうかは本人の問題と考えていて、与えたミッションを達成して、求める成果を上げてくれることを望んでいるでしょう。

「仕事が楽(しくない)」と感じていても「仕事が楽」で、そこそこの報酬が得られるのであれば、それに越したことはない、と思ってはいけないことでしょうか。

仕事はきつくて楽しくないから会社は報酬を支払うのであって、職場が楽しいのならディズニーランドのように入場料を取られることになります。

「やる気」はモチベーションとなる目標設定の段階から、積極性、自主性、主体性に裏付けされますので、それらを持ち合わせていない人は「やる気」が生まれないのは当然で、言われた指示に従うだけでは仕事が楽しいはずがありません。

一方、マネジメント側に求められるのは、管理責任の範囲内の全員に「やる気」を出させるようにするために、仕事の内容と役割を十分に理解をさせ、適確な指示を与えてチームや個人の目標を明確にすることは当然としても、「やる気」のない人や目標を達成してバーンアウトした(燃え尽きた)人、目標達成に苦労をしている人に対しても支援をしてチーム力を高めることが必要ですが、ベースとなるのはコミュニケーション能力でしょう。

自由な人たちの「やる気」

勉強や仕事といった具体的な行動目標がある人たちにとって「やる気」は比較的発揮しやすいと思うのですが、専業主婦の方や会社をリタイヤされて勤労からはなれた方にとって「やる気」の対象となる目標が、家事や育児、介護といった大きな義務以外の日々の日常生活のなかで、趣味やボランテイア活動があるしてもそれらに対して「やる気」という感情は持ちにくいのではないかと思います。

このブログの最初の項で書いた「素敵な人生」のように、「一緒にいたい人とやりたいこと」が十分にできる条件になり、やろうと思えば何でもできるようなまったく自由な状況になると、一日の大半を費やしたり、長い期間を要する規模の大きな目標を設定しずらく、「やる気」のきっかけとなるモチベーションもわきにくくなるのではないかと思いますので、「やる気」の基本である自主性や主体性も、必ずやらなければいけないことが具体的にある状況のなかでなら発揮しやすいのかも知れません。

もしかすると「やる気」は、何か大きな「しばり」を感じるなかで、それらから自分を解き放とうとする工夫としてのエネルギーなのかも知れず、そうだとすればその工夫を必要としない、「しばり」がない状況では発揮しずらいのでしょうね。

羽澤 幸成

学生時代の県人会幹事長として、のちに大活躍される国会、県会、市会の議員の方や役所の方、趣味の音楽活動を通じて芸能の世界で生きている方など多くの人たちに接し、社会人になってから海外進出など多くのプロジェクトを軌道に乗せ、その分野の専門の方たちとも知り合い、いくつかの新しいことにもチャレンジして、早期退職後の企業信用調査の仕事では、それまでの大きな会社の人たちとは違う中小企業や個人事業の方たちとお会いし、いまは地域コミュニティ活動を通じて地域の方たちと交流活動をしています。
それらのキャリアを通じて、たくさんの経験をし、外国の方も含め多くの人たちに出会い、楽しいことばかりでなく、いやな思いもたびたびして、いろいろなことを学びました。
それぞれの世界で、多くの人たちが作る人間模様のなかで、うまくいっている人やそうでない人もいて、能力以外に考え方が違うのだ、と感じました。
人それぞれ考え方が違うので、当然に生き方も異なり、一緒に仕事や生活をしながら、なぜ、そうするのかを考えることの繰り返しで対応しながらも、自分の信念は曲げずに生きてきたので、心を痛めて悩んでいる人に、こうは考えられないかな、と頭を使って苦境を打開するキッカケになってくれればと思っています。

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生き方の考え方

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