第88話 約束の時間

考え方が変われば生き方も変わります
悩むことで心を傷つけるより、頭を使って考え、違う生き方を試してみませんか

約束の時間に対する3つのパターン

私はここまで生きてきて、いろいろな人たちに出会い、さまざまな経験をしてきました。

そこで、「約束の時間」について三つの行動をとる方がいるということに気がつきました。

その三つとは、「約束の時間ちょうどに来る人」「約束の時間に遅れて来る人」「約束の時間より早く来る人」です。

その人たちは決して、その時だけ、偶然にではなく、いつも、決まって同じ行動パターンをとるのです。

ということは、ご自身がそのことに気がついているのか、いないのかにかかわらず、直そうと思っていない、直せないということなのではないかと思いました。

時間に対する感覚

それは時間に対する意識の違いだけでなく、決められた時間までに何かをやり遂げるための事前の準備や段取り、行動の進め方が違うという、すべての行動の組み立て方に対する意識の違いからだと思います。

ひとつの行動にかかる時間を経験的に分かっていて、それが意識されていれば事前の行動の積み重ねの所要時間も見積もることができ、結果、決められた時間に間に合うか間に合わないかが判断でき、状況に応じた修正などをして約束の時間を守ることができるようになります。

約束の時間を守ることができない人は、ゴールの時間に対する意識だけでなく、そもそもさまざまな行動に対する時間感覚が欠如しているのでしょう。

つまり、生まれ変わらなければ直らない、ということなのではないでしょうか。

私は、約束の時間には30分とか1時間前に着くように事前の準備や予定を整えておくという習慣が長いのですが、それをほかの方たちには求めることはなく、自分自身の心が落ち着く行動パターンなのです。待ち合わせの時間に遅れそうになってあわてて行動したり、遅れてしまって相手に迷惑をかけたり、言い訳をすることが好きではないので、そうならないための安全策です。

時間を意識した行動

家から約束の場所まで1時間かかるとすれば、1時間前に家を出ていなければ確実に約束の時間に着くことはできないのですから、何かの事情で家を出るのが遅れたり、途中でトラブルがあった、などして約束の時間に間に合わないと判断ができた時点で、相手にその旨を連絡すべきで、約束の時間に遅れて到着して初めて理由を説明されては、相手はそれまで待っていたわけですから、無駄な時間を過ごしてしまうことになるので、そうならないためには、到着までの自分の状況の報告は場合によっては必要なことです。

このような習慣は待ち合わせの場合だけではなく、仕事などで進捗状況を作業の指示をした人に対して適時報告することも信頼関係を維持していくためには必要なことです。

いつも約束の時間を守れずに言い訳ばかりしている人は、慣れているので言い訳がじょうずです。遅れた理由の言い訳がじょうずな人は、遅れることにも慣れているのです。

急ぎの仕事

昔、若いころ上司が厳しい方だったこともあり、次から次へ指示や要求が来て、仕事が大変に忙しかったです。

そしてさらに、新しい急ぎの仕事の命が下るので、ついに「そんなに急ぐのでしたら、ほかに暇にしている人がいるので、その方に指示をしてはいかがですか」と申し出たことがありました。

返ってきた答えは「暇なヤツはその仕事を、早くやり終えようとしないからなかなかできあがってこない。忙しいヤツは忙しいから、その仕事をサッサとやり終えようとするので、本当に急ぐ仕事は忙しいヤツに頼むのだ」でした。当時はうまく丸め込められた感がしていましたが、その後の経験で、それも一理あることが理解できました。

仕事を効率的にこなすには、その仕事を成し遂げるのに必要な作業を洗い出し、それらにかかる時間を経験などから導き出し、それらの作業を効率的に進めるための段取り、手順を決め、その仕事を成し遂げるための合計時間を計算し、ほかの仕事との兼ね合いで互いの仕事への影響を考えながら計画を立てて、作業を進めることが大事です。

私は、約束の時間より早くその場所に行くようにしているので、当然に約束の時間まで待つことになりますが、待つことはそれほど苦になりません。約束の時間まであまり行くことがない約束の場所の近隣を散策したり、飲食店であれば味見を兼ねて先に何かをつまんだり、お店の雰囲気を味わったりしているので、むしろ待っていることは楽しいです。

何人かの人と待ち合わせをすると、その場所に遠い人から順にやってくるのも、待ち合わせのあるあるですね。なにかあって遅れるといけないから到着までの時間に余裕をみるからなのでしょうね。

体内時計

おそらく人間の身体には、「体内時計」と呼ばれる時間感覚が備わっていて、それが正確か、意識されているかの差や違いがすべての行動のベースになっているのかも知れません。

もしかしたら人間だけでなく、この地球上の生き物、動物や植物までも「体内時計」がそれぞれの身に備わっていて、一日のうちの夜になる時間や夜が明ける時間はもちろん、一年を通じてさえ繁殖の時期や花を咲かせる時期なども一種のリズムとして時を刻んでいるのかも知れませんね。

私は長い間ドラムを叩いているのでリズム感には少し自信があり、ゴルフなどで早起きする場合でも、一応目覚ましはセットしますが、いつもベルが鳴る前に目が覚めるので、目覚まし時計のお世話になったことがありません。

明日何時に起きよう、と思って寝るとその時間に目が覚めます。

私のなかの「体内時計」はかなり正確で、私の行動への影響力が強いのではと感じています。

私の「体内時計」が比較的正確なのは、特に毎日几帳面に決めているわけではなく、なんとなくの習慣として、毎日の生活のリズム、起きる時間や食事をする時間、寝る時間、がほとんど同じであることも原因かもしれません。

私は「体内時計」が比較的正確なので、時間感覚もそれなりに整っていて、ものごとを予定した時間通りに進めることができるので、私が原因で約束の時間に遅れるというのはまずありません。

羽澤 幸成

学生時代の県人会幹事長として、のちに大活躍される国会、県会、市会の議員の方や役所の方、趣味の音楽活動を通じて芸能の世界で生きている方など多くの人たちに接し、社会人になってから海外進出など多くのプロジェクトを軌道に乗せ、その分野の専門の方たちとも知り合い、いくつかの新しいことにもチャレンジして、早期退職後の企業信用調査の仕事では、それまでの大きな会社の人たちとは違う中小企業や個人事業の方たちとお会いし、いまは地域コミュニティ活動を通じて地域の方たちと交流活動をしています。
それらのキャリアを通じて、たくさんの経験をし、外国の方も含め多くの人たちに出会い、楽しいことばかりでなく、いやな思いもたびたびして、いろいろなことを学びました。
それぞれの世界で、多くの人たちが作る人間模様のなかで、うまくいっている人やそうでない人もいて、能力以外に考え方が違うのだ、と感じました。
人それぞれ考え方が違うので、当然に生き方も異なり、一緒に仕事や生活をしながら、なぜ、そうするのかを考えることの繰り返しで対応しながらも、自分の信念は曲げずに生きてきたので、心を痛めて悩んでいる人に、こうは考えられないかな、と頭を使って苦境を打開するキッカケになってくれればと思っています。

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人間模様

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